オーナーであるご主人の「生まれ育った家を何とか残したい」という思いを実現する事が出来ました。

増築された水廻りを撤去し、本来の形に戻した上で玄関の位置を変え、中二階より屋根を葺き下ろし、吹抜けの中心に階段を設置しました。
ＬＤＫの中心となる中2階の床を一部撤去、吹抜とした天井にトップライトを設けたことによりキッチンには一日中光が差し込むようになりました。
以前は「小さな地震でも揺れて怖い」と言われていたので、構造計算に基づき基礎と軸組に耐震補強を行っており、地震に対しても安心できる建物となっています。

<オーナーのご厚意により、在宅時には見学が可能です。＞

この建物は、ハウスメーカーによる設計、施工で工事に着手しましたが、古民家改修の知識が少なく不安になったオーナーから「アドバイザーとして工事に参加して欲しい」と言う依頼から始まりました。
業務の内容は必要図面の作成や耐震補強の指示及び内装仕上げの色、柄の決定等、監理業務の重要な部分を占めました。

この建物は燃料店だったのですが、閉店してからは倉庫とし、永く使用されてきました。娘さん一家との同居を機会に2世帯住宅として生まれ変る事が出来ました。

この建物のある通りは昔、奈良街道として多くの方の行き来があり、このような町屋がまだまだ残っています。
この建物を手本に多くの町屋が再生されることを希望しています。

<オーナーのご厚意により、在宅時には見学が可能です。＞